近畿地方のある場所について感想wiki|単行本・文庫本の違いは?どっち先?

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最近、SNSで「怖い」と話題の小説、皆さんご存じですか。

そう、背筋さんの『近畿地方のある場所について』です。

映画化も決まって、ますます注目されていますよね。

僕もミステリーやホラーは大好きなので、この作品にはかなり心を揺さぶられました。

今回は、この摩訶不思議な作品について、Googleで調べている皆さんのために、作品の魅力から、気になる単行本と文庫本の違いまで、じっくりと掘り下げていこうと思います。

読み進めるうちに、あなたもきっと「そっちの世界」に引きずり込まれるかもしれませんよ。

ぜひ最後までお付き合いください!

※ネタバレ注意

■目次

『近畿地方のある場所について』ってどんな話?

この作品は、一言で言えば「モキュメンタリーホラー」というジャンルに属しています。

モキュメンタリーというのは、ドキュメンタリーの手法を使いながら、実はフィクションとして作られているものなんですよ。

まるで本当にあった出来事かのように錯覚させる、そのリアルな描写がこの作品の最大の魅力と言えるでしょう。

作者は「背筋」さんという方で、この作品がデビュー作なんです。

物語は、オカルト雑誌のライターである「背筋」と、編集者の「小沢」が、近畿地方のある場所にまつわる奇妙な怪異を調査するところから始まります。

小沢は調査中に消息を絶ってしまうのですが、残された膨大な資料を基に、「背筋」は彼の足跡を追っていくことになるんです。

雑誌記事の切り抜き、ネットの掲示板のスレッド、読者からの手紙、そしてインタビューの文字起こしなど、様々な形式でバラバラに提示される断片的な情報が、読み進めるうちに少しずつ繋がっていく構成は、まさに謎解きミステリーのよう。

「ゾッ」とさせられる怪異の描写はもちろんのこと、情報が繋がっていく瞬間の「まさか!」という驚きが、読者を物語の奥深くへと引き込んでいくんです。

カクヨムというウェブ小説サイトで連載が始まり、そのリアルな怖さがSNSで瞬く間に話題となり、なんと累計2200万PVを突破する大ヒットを記録したんですよ。

その後、2023年8月30日にはKADOKAWAから単行本として出版され、その発行部数は35万部を超えています。

2025年8月8日には、鬼才・白石晃士監督の手によって実写映画も公開される予定で、菅野美穂さんと赤楚衛二さんが主演を務めるというから、僕も今から公開が待ち遠しいですね。

近畿地方のある場所について|単行本・文庫本の違いは?

さて、皆さんが一番気になっているかもしれない、単行本と文庫本の違いについてお話ししましょう。

なんと、この二つのバージョン、内容が異なり、登場人物も変わっているんです。

作者の背筋さん自身も「単行本とは内容が異なります。登場人物が変わります。」と明言されていて、これはもう「別物」と表現するしかないくらいの違いがあるみたいですよ。

文庫版は2025年7月25日にKADOKAWAから発売され、価格は税込880円です。

具体的な違いをネタバレなしで説明するなら、まず怪異そのものの種類や、それが引き起こす現象については、順序が違うことはあるものの、ほぼ同じだと言われています。

つまり、「かき男」や「赤いコートのジャンプ女」といった、あの背筋が凍るような恐怖の土台は健在ということですね。

ですが、物語の「主軸となるストーリー」が違うんです。

単行本では、ライターである「背筋」が失踪した編集者「小沢」を探すという構図でしたが、文庫版ではなんと、出版社の編集者である「小澤雄也」が、かつて依頼した女性ライター「瀬野千尋」を探す、という設定に変わっているんですよ。

この視点の違いが、物語全体の印象を大きく変えているんです。

単行本を読んだ人が文庫版を読むと、「まさか!」と驚くような真相が明らかになる部分もあり、文庫版が「単行本の答え合わせ」のように感じられるという感想も聞かれます。

また、単行本が持つ「モキュメンタリー」としての斬新な構成や、謎が散らかったまま読者に考察させる面白さが、文庫版では薄れてしまっているという声もあります。

僕としては、そう聞くとちょっと複雑な気持ちになりますね。

近畿地方のある場所について|単行本・文庫本どっち先?

では、「どちらを先に読めばいいの?」という疑問に、僕なりの意見をお伝えしましょう。

ズバリ、絶対に単行本を先に読むことをお勧めします。

これは僕だけでなく、多くの読者も同じ意見のようですね。

単行本は、読者を現実と虚構の境界線に立たせるような、あの「斬新な構成」が持ち味です。

情報が断片的に提示され、多くの謎がそのまま散らかっている状態だからこそ、「これは本当にあったことなのでは?」と思わせるような、深く考察したくなる面白さがあるんです。

リアルタイムでカクヨムで読んでいたら、きっと信じてしまっただろうという感想も頷けます。

一方で、文庫版は単行本の「答え合わせ」的な要素が強く、物語として非常にまとまっていて読みやすいんです。

もちろん、文庫版単体でも十分に楽しめる作品ではあるのですが、もし先に文庫版を読んでしまったら、単行本がこれほどまでのベストセラーにはならなかっただろう、という意見があるほどです。

モキュメンタリーの醍醐味である「現実感」が薄れ、ただのホラー小説に感じられてしまう可能性があるんですよね。

だからこそ、まずは単行本の、あの得体の知れない不気味さ、そして読者に考察を委ねるスタイルを存分に味わってほしいんです。

その上で、文庫版で「ああ、そういうことだったのか!」と膝を打つ体験をするのが、この作品の二つの顔を楽しむ最高の読み方だと僕は思います。

単行本で味わった謎が、文庫本で解き明かされていく過程は、ミステリー好きにはたまらない体験ですよ。

近畿地方のある場所について感想|単行本・文庫版

読者からの感想も、単行本と文庫版で大きく分かれるのが面白いところです。

単行本を読んだ人たちからは、「怖すぎる」「背筋が凍った」「リアルすぎて吐きそうになった」といった声が多く聞かれます。

特に、作中に散りばめられた怪異の情報が、最初はバラバラなのに、少しずつ繋がっていくことで浮かび上がる真相に、読者は強い恐怖と没入感を味わうようです。

「何かわからないから怖い」というホラーの真髄を突いている、という意見もありましたね。

ちなみに、単行本には「袋とじ」という特典が付録しているんですが、これがまた「トラウマレベルで怖い」と話題になりました。

電子書籍版では閉じられていないので、紙媒体ならではの仕掛けというわけです。

僕は電子書籍で読んだのですが、それでも十分にゾクゾクしました。

文庫本を読んだ人たちからは、少し違う感想が寄せられています。

「怖いというより、まさかの悲しい展開だった」「いろんな真相が明らかになり、怪異がこんな悲しみから来ているとは思いもしなかった」といった声が目立ちます。

特に、これまで怖さの象徴だった「赤いコートのジャンプ女」については、文庫版で彼女(そしてその家族)の過去が詳しく描かれることで、同情ややるせなさを感じる読者が多いようです。

「誰も彼女を救えなかったのか」という悔しさが残る、とまで言わせるほど、文庫版は人間ドラマに焦点を当てています。

「かき男」のような他の怪異が「もはや小物」に感じられるほど、赤い女の悲劇が深く心に刺さるんですよね。

幽霊が見えるのは、そこに「死んだ人」がいるからだ、というラストの一文は、僕の心にも深く響きました。

単行本のような純粋な恐怖を求めている人には物足りなく感じるかもしれませんが、物語性や人間ドラマを重視する読者には、文庫版も高く評価されています。

同じ話なのに、視点を変えるだけでこれほど怖さのレベルが変わるのか、と驚かされる作品なんです。

最後にまとめ

『近畿地方のある場所について』は、単行本と文庫本、それぞれ異なる魅力を持つ稀有な作品です。

ミステリー好きの僕としては、謎が散りばめられた単行本で考察を楽しみ、その後に文庫本で答え合わせをするという読み方が、この作品を最大限に味わう方法だと確信しています。

単行本の「ゾッ」とするリアルな恐怖と、文庫本の「切ない」人間ドラマ。

ぜひ、両方を体験して、この作品が持つ深みに触れてみてください。

そして、2025年の映画公開も、単行本と文庫版、両方の要素がどのように「料理」されるのか、今から楽しみでなりませんね。

皆さんも、もし何か新しい情報を見つけたら、ぜひ僕に教えてくださいね。

最後までお付き合いいただいてありがとうございました。