自家製梅シロップ、完成を楽しみにしていたのに、なんだか泡がブクブク出てきたり、濁ってきたり…これって失敗なの!?と不安に思っているあなた。
その気持ち、すごくよく分かります。
僕も毎年梅シロップを仕込んでいるので、初めて泡だらけになった時は本当に驚きましたし、思わず「一体どうしたんだ!?」と声が出ましたよ。
でも、ご安心ください。
泡が出たり濁ったりしたからといって、すぐに諦める必要はありません。
多くの場合、それは「失敗」ではなく、梅シロップが生きている証拠なんです。
今回は、そんな梅シロップの「困った!」を解決するヒントを、僕自身の経験も踏まえながら、丁寧に解説していきますね。
■目次
- 梅シロップの作り方|発酵して泡立ったり濁ったりする原因は?
- 発酵した梅シロップ、飲めるの?
- 梅シロップの発酵を止める、そして防ぐ!
- 梅シロップ|泡?カビ?飲める発酵?見分け方のコツ
- 梅シロップ作り、失敗しないためのポイント!
梅シロップの作り方|発酵して泡立ったり濁ったりする原因は?
梅シロップ、泡や濁りの正体は何?
梅シロップに泡が出たり、白っぽく濁ったりする現象は、たいていの場合、「発酵」が原因です。
梅の表面には、目には見えないけれど自然の酵母菌がもともと付着しているんです。
この酵母菌が、シロップの主成分である糖分を栄養にして活発に活動すると、アルコールや炭酸ガスを生成します。
この炭酸ガスこそが、あのブクブクとした泡の正体なんですよ。
僕も数日前から「なんだか泡ができてるかも?」と薄々気づいてはいたのですが、まさかあんなに急激に増えるとは思いませんでした。
それに、発酵が進むとシロップが白っぽく濁ったり、梅の実がしわしわになるどころかパンパンに膨らんでくることもあります。
瓶の蓋を開けた時に「ポンッ」と音がすることもありますよ。
まさに「酵素シロップ」のようになった、という体験談もありますね。
この時期は特に湿度も温度も高くなるので、雑菌が入り込んで繁殖しやすい環境になるんです。
発酵した梅シロップ、飲めるの?
「発酵」と聞くと、腐敗と混同してしまって「もう飲めないかも…」と心配になりますよね。
僕も初めて発酵した時は「衛生的にどうなのかも心配だった」のですが、試しに飲んでみたら「とっても美味しい!」と感動しました。
実際、酵母菌による発酵であれば、基本的には飲むことができます。
泡が出た直後はびっくりするかもしれませんが、数分後には泡がだいぶ落ち着くこともあります。
ただし、発酵が進むとアルコールっぽさが増してくるため、お子さんや妊婦さんは注意が必要です。
アルコールが苦手な方にとっては、そのままでは飲みにくいと感じるかもしれませんね。
発酵したシロップは、梅本来の風味は少し弱まるかもしれませんが、それでも自然で爽やかな梅ジュースとして楽しめることが多いですよ。
僕も今年の梅シロップは、うっかりびっくり「酵素ジュースになっちゃった」けれど、結果的には「楽しい経験」になりましたし、美味しくいただいています。
梅シロップの発酵を止める、そして防ぐ!
せっかく作った梅シロップ、できれば発酵せずにクリアな状態を保ちたいですよね。
もし発酵してしまった場合でも、安心してください。
いくつか対処法がありますよ。
一番確実なのは、加熱処理を行うことです。
梅の実を取り除き、シロップだけを鍋に入れ、沸騰させないように弱火でゆっくりと加熱します。
目安は70℃で数分間、アクを取りながら煮る程度です。
高温で沸騰させてしまうと、梅の爽やかな風味が飛んでしまうので気をつけてくださいね。
加熱後は急冷し、清潔な瓶に入れて冷蔵庫で保存することで、発酵を止めることができます。
僕も発酵がどんどん進んでアルコール化するのを避けるため、梅を全て取り出し、冷蔵庫で保管することにしました。
また、発酵して間もない時期であれば、シロップに大さじ1程度の酢、砂糖、またははちみつを足すことでも発酵を抑える効果が期待できます。
冷蔵庫に入れるだけでも、酵母菌の活動が抑えられ、発酵が止まることが多いですよ。
発酵を防ぐための工夫としては、まず徹底した消毒が挙げられます。
保存瓶や使う道具はもちろん、梅の実の水分も丁寧に拭き取ることが大切です。
水気が残っているとカビや雑菌の原因になってしまうんです。
僕も来年はもっと慎重に消毒しなくちゃ、と思っています。
砂糖を早く溶かすために、仕込み中は1日1?3回瓶を優しく揺すり混ぜるのも効果的です。
直射日光の当たらない涼しい場所、つまり冷暗所に保管することも重要です。
また、梅1kgに対して氷砂糖1kgという基本の分量を守り、砂糖が少なすぎないようにすることも発酵防止に繋がります。
ミツカンのレシピでは、梅500gに対してリンゴ酢または穀物酢を200ml入れることで、お酢の防腐静菌効果により失敗しにくくなると紹介されていますよ。
梅シロップ|泡?カビ?飲める発酵?見分け方のコツ
泡や白い浮遊物が出たときに一番気になるのが「これってカビじゃないの?」という点ですよね。
僕も去年の梅シロップと比較して、今年の梅シロップがずいぶん濁っていたので、「おそらく大失敗なのかもしれない」と思ってしまいました。
梅シロップが腐敗している場合は、廃棄しなければなりませんが、発酵であれば飲めることが多いです。
見分けるポイントをいくつかご紹介します。
【発酵している可能性が高い場合】
- 見た目: 白い泡が出ている。 梅がしわしわではなく、少し膨らんでいる。 シロップが白っぽく濁っているが、ふわふわとした塊ではない。 液面に薄い膜が張っているが、混ぜると消えたり沈んだりする「産膜酵母」の場合。
- 匂い: 甘酸っぱくておいしい、いつもの梅シロップの香りがする。 ほんのりアルコールのような匂いがする。
- 味: 飲んでみて味が美味しい。 酸っぱさや苦みがあるが、不快な味ではない。
【カビが生えている可能性が高い、廃棄すべき場合】
- 見た目: 梅の実に青や緑、黒、赤などのフワフワしたカビが付いている。 シロップが濁っていても、味が明らかにおかしい。 梅の実がドロドロになっている。
- 匂い: ツンと鼻につくカビ臭やシンナーのような化学的な異臭、生ごみのような腐敗臭がする。
- 味: 口に含んだ時に苦みなど、明らかに「変な味」がする。
少しでも「カビかもしれない…」と不安を感じたら、安全のために迷わず全てを廃棄することをおすすめします。
カビは目に見えない菌糸をシロップ全体に伸ばしていたり、加熱しても分解されない毒素を生成している可能性があるからです。
梅シロップ作り、失敗しないためのポイント!
僕も毎年作っている梅シロップですが、こんな風になったのは初めてでした。
来年はもっと慎重に作ろうと思っています。
失敗せずに美味しい梅シロップを作るために、いくつか大切なポイントがあります。
1. 梅と保存瓶、道具の徹底した殺菌
これが何よりも重要です。 瓶は熱湯消毒をしっかり行い、完全に乾かしましょう。 食品用アルコールや焼酎(35度以上)で拭き上げるのも効果的ですよ。
2. 梅の丁寧な下処理
梅は竹串でヘタを丁寧に取り除き、よく洗ったら、水分を徹底的に拭き取ることがカビ防止の鍵です。 ヘタの部分にもペーパータオルを入れてしっかり水気を取りましょう。 冷凍梅を使うとエキスが出やすくなり、早く仕上がるため、失敗しにくいというメリットもありますよ。
3. 適切な糖分量と混ぜ方
梅と氷砂糖は同量(1:1)が基本です。 砂糖が少ないと発酵しやすくなります。 氷砂糖はゆっくり溶けるため、梅がしわしわになりにくく、クリアなシロップに仕上がります。 仕込み後は、氷砂糖が完全に溶けるまで1日1回、瓶を優しく揺すってシロップを全体に行き渡らせましょう。
4. 保管場所の工夫
直射日光の当たらない、できるだけ涼しい冷暗所に置くことが大切です。 特に夏場は温度が上がりやすいので注意してくださいね。 完成後は、梅の実を取り出して冷蔵庫で保存すると、発酵を抑え、より長く美味しく楽しめます。
これらのポイントを押さえることで、来年こそは完璧な梅シロップが作れるはずです。
僕も子どもたちと週末に水割りやソーダ割りで楽しんだり、ヨーグルトに混ぜたり、寒天ゼリーも作りたいな、と完成を楽しみにしています。
今年の梅シロップは少し濁ってしまいましたが、美味しかったから「まあいっか」という気持ちです。
毎年違う味が楽しめるのも、手作りの醍醐味ですよね。
皆さんもぜひ、今年の梅シロップを最後まで美味しく楽しんでくださいね!