国際電話の謎めいた番号にドキッとした方へ:その「+280」は危険信号です!
最近、スマートフォンの画面に見慣れない「+280」から始まる番号が表示されて、不安を感じている方が多いのではないでしょうか。
見慣れない国際番号だと、思わず「誰だろう?」と気になってしまいますよね、私も昔はそうでした。
■目次
- +280から始まる電話番号は国際電話?どこの国?
- +280から始まる電話番号・280110は危険?
- +280から始まる電話番号と巧妙化する国際電話詐欺の事例
- +280から始まる電話番号の着信、最善の対応策
- まとめ
+280から始まる電話番号は国際電話?どこの国?
■+280はどこの国?
まず結論からお話ししましょう、この「+280」という国番号は、現在どの国や地域にも割り当てられていない番号なのです。
国際電話番号のリスト(Wikipediaでも確認できる)を参照しても、「280」は「未割り当て」のゾーンに含まれています。
つまり、これは正規の国際電話番号体系の中には存在しない、幽霊のような番号だということになります。
+280から始まる電話番号・280110は危険?
■詐欺の可能性は極めて高い
存在しないはずの番号から電話がかかってくるということは、ほぼ間違いなく発信者番号が偽装されていると考えてください。
詐欺グループは、VoIPサービスや専用のシステムを使って、受信者側に表示される番号を自由に改ざんする技術(Caller ID spoofing)を悪用しているのです。
私がこの迷惑電話対策ブログを始めたきっかけも、まさにこうした巧妙な偽装手口が横行している現状に危機感を覚えたからなんです。
そして、この「+280」から始まる電話は、単なる迷惑電話ではなく、特殊詐欺である可能性が非常に高いと警告されています。
特に最近報告されている手口として、電話番号の下4桁が「0110」や「110」で終わるケースが目立ちます。
これは受信者に「警察や公的機関からの着信だ」と一瞬思わせるための、非常に悪質な演出意図があると考えられますね。
電話に出てしまうと、「警視庁生活安全課」や「総務省の総合通信局」などの公的機関を名乗ってきます。
警察官を騙る人物が「あなたが捜査対象になっている」などと告げてきたり、「2時間以内に通信サービスを停止する」といった脅し文句を使う事例が多数報告されています。
ですが、断言できますが、日本の警察が捜査対象であることを電話で一方的に告知することはありません。
ましてや電話で金銭を要求したり、偽の逮捕状画像をネットで見せたりすることもないのです。
もし「+280」からかかってきたら、それは詐欺師があなたを狙っている明確なサインだと受け止めてください。
+280から始まる電話番号と巧妙化する国際電話詐欺の事例
「+280」のような非実在の番号を利用する以外にも、国際電話を悪用した詐欺の手口は非常に多岐にわたります。
国際電話詐欺で最も古典的かつ危険なのが、「国際ワン切り詐欺」です。
これは、一回だけコールしてすぐに切り、着信履歴を残すことで、被害者に「誰からだろう?」と折り返し電話をさせることを狙っています。
うっかり折り返してしまうと、それは日本から海外への国際電話となり、高額な通話料金が請求されてしまうのです。
この通話料金の一部は、通信会社を経由して最終的に詐欺グループにキックバックされる仕組みになっているため、彼らはあの手この手で通話を長引かせようとします。
また、公的機関を騙る詐欺では、自動音声ガイダンスを流して不安を煽るパターンが多いです。
例えば、「未納料金がある」「あなたの在留資格に関わる書類がある」といったメッセージが流れ、詳しい説明を聞くために「1番を押せ」などとダイヤル操作を促されます。
指示に従ってボタンを押すと、自動音声から有人のオペレーター(詐欺師)につながり、脅迫されたり、金銭の要求、または個人情報を聞き出されたりする被害に発展するのです。
NTTファイナンスや総務省、さらには中国大使館(在日外国人をターゲットにした事例)などを名乗るケースも確認されており、国際電話を使った特殊詐欺は本当に深刻化しています。
+280から始まる電話番号の着信、最善の対応策
もしあなたのスマートフォンに「+280」から始まる不審な着信があった場合、絶対に行ってほしい最善の対策は「出ないこと、折り返さないこと」です。
心当たりのない「+」から始まる国際番号は、すべて詐欺の可能性が高いと疑って無視するのが賢明です。
もし誤って出てしまったとしても、相手の要求には絶対に応じず、すぐに通話を切ってください。
名前や住所、マイナンバー、銀行口座情報など、個人を特定できる情報をいかなる理由であっても決して口にしてはいけません。
相手があなたの個人情報を言い当ててきたとしても、それは不正に流出した情報を悪用しているだけですから、動揺する必要はありません。
冷静になって、「これは嘘だ」と疑う姿勢を強く持って対応することが、身を守るための第一歩です。
着信履歴は、すぐに消さずにスクリーンショットを撮ったり、日時や番号、通話内容をメモに残したりして、証拠として記録しておくと良いでしょう。
そして、少しでも不安を感じたり、執拗に何度も電話がかかってきて困ったりする場合は、すぐに地元の警察署や消費生活センターに相談してください。
彼らは本当に公的機関からの電話なのかどうかを確認してくれるので、一人で抱え込まずプロの助けを借りるのが確実です。
また、予防策として、スマートフォンや電話機の便利な機能をぜひ活用してください。
iPhoneであれば「不明な発信者を消音」にする設定(連絡先にない番号からの着信を鳴らさない機能)や、キャリア提供の迷惑電話対策サービス、迷惑電話アプリなどを利用して、怪しい番号を自動でブロックするのが非常に効果的です。
国際電話を全く使わない方は、契約している通信会社(ドコモならWORLD CALLなど)に申し出て、国際電話の発着信を休止する手続きを取ることも、根本的な対策になります。
まとめ
私たちが持っているスマホは、便利な道具であると同時に、犯罪者に狙われる「窓口」にもなってしまう時代です。
どうか、自分自身のデジタルリテラシーを高め、適切な対策を講じて、大切な資産と平穏な日常を守ってください。